リーウェイスペース
顎の成長と合わせてでこぼこ解消の救世主となります
混合歯列後期の9~12歳には上下左右12本の乳歯が生え変わります。前歯と違い生え変わる犬歯と小臼歯は乳歯に比べサイズが小さく、そのため上顎で約1mm、下顎で約3mmの隙間が生まれます。
この期間はリーウェイスペースと自然な顎骨の成長により歯のでこぼこは緩和されて行きます。
どちらも神様からの贈り物です。この時期に歯の傾斜を悪化させる無理な拡大治療はしてはいけません。
また、ターミナルプレーンが垂直型の場合は乳歯の後ろにある6歳臼歯(6番目の歯)は上下のリーウェイスペースの差を利用して移動しながら咬頭嵌合してアングル1級のかみ合わせになっていきます。
ターミナルプレーン
アングル1級への布石
上下第2乳臼歯(5番目の乳歯)遠心面の前後関係が将来の永久歯のかみ合わせにとって重要になります。
アングルの分類
大臼歯の前後関係は『Key of occlusion』と呼ばれ上下のかみ合わせ(咬頭嵌合)に影響し、永久歯の矯正での成功のカギとなります。(上顎第一大臼歯の近心頬側咬頭と下顎第一大臼歯の頬面溝が前後的に一致している。)
そのためターミナルプレーンが「近心階段型」で程度が大きい場合(4mm以上)は、低年齢から骨格的矯正治療を行います。
永久歯列では上顎に対し下顎が遠心(後ろ)にあることをアングル2級、近心(前)にあることをアングル3級と呼びます。 2級は出っ歯に、3級は受け口になりやすいかみ合わせです。
永久歯では
①歯並びがきれいであり
②アングル1級で咬頭嵌合をし
③顔に対して前突(出っ歯)していない咬合
が理想的です。
※矯正歯科治療は公的健康保険適用外の自費(自由)診療です。