その他の不正咬合
前ページまでは小児で頻度が高く治療の必要がある4つの不正咬合をご紹介しましたが、小児期ではそのほかにも多種多様の不正咬合があります。
オリーブ歯科では定期検診と定期的なレントゲン検査で以下のような不正咬合も早期発見をすることができます。
全歯列矯正は顎の成長と永久歯28本完成の13歳前後まで待ちますが、以下のようなケースでは早期治療が望ましいです。何よりまず大切なのは矯正専門医のもと定期検診を受けることです。
過剰歯による正中離開
過剰歯とは通常の歯以外に余分に歯が出来るもので上顎正中部に多発します。埋伏していることが多く、本例は上顎の前歯の間に2本の過剰歯がありそのうち1本が埋伏していました。真ん中に隙間がある正中離開(すきっ歯)を起こしていて、口腔外科にて抜歯を行い、部分矯正により正中離開もなくなりました。



歯牙腫による永久歯の萌出阻害
過剰歯とは違い歯槽骨の中に小さい歯と同じ構造のものが集合していて、永久歯の生えるのを阻害します。下顎の犬歯の歯冠部分に存在していたため、歯牙腫を摘出した後に矯正治療にて犬歯を正しい位置に並べました。



骨性癒着による不正咬合
骨性癒着は歯根膜と呼ばれる歯根を取り囲む繊維が欠損を起こして、骨と歯がくっついてしまう状態です。前歯は外傷を受けた時に起こることがありますが、奥歯では原因不明で起こります。
矯正する際は歯が動きませんが、矯正をしていなくても成長中の歯では萌出が止まり、隣の歯が伸びて、骨性癒着の歯だけ低位(背が低い)になり、乳歯では後継永久歯が生えてこられません。本例では乳歯を抜歯した後永久歯が生えるまでの間、隣在歯の倒れ込み防止のために矯正器具をつけ、永久歯の萌出を待って、位置の修正を行いました。





歯胚の位置異常
生まれつきの歯胚(歯の卵)の出来方の問題や、乳歯の神経の治療が原因で永久歯が骨の中で横たわり埋まったまま出てこられない場合があります。定期的なレントゲン検査で発見できますので、適切な時期に部分矯正を行い萌出を誘導させてあげます。(咬合誘導)
